2018年1月7日日曜日

CRP数値上昇で肺炎が見つかった私

新たな年の始まりです




4年目


 2018年が明けました。ガンを罹患し早いもので4年目の年となり、今年の私はどんな道を歩いていくのか?また、どんな運命が待っているのか?そんなことを考えている元旦の朝です。私の体調は良くも悪くもなく、休みの日はできるだけ安静に過ごすように心がけています。抗がん剤ネクサバールの耐性から、新たな抗がん剤スチバーガを試し一進一退のなか、一時は強烈な副作用に苦しめられましたが、無事に仕事納めが出来ました。そして正月休み。2017年も生きられたことに感謝しながら今の状態をどこまでキープできるか分かりませんが、主治医や緩和ケアのスタッフを信頼し、今年も歩んでいくつもりです。

「おのれの運を信じる者くらい運のよい者はいない」

 ラテンのことわざだそうですそう、自分を信じ運を切り開いていく人になろう。けっしてあきらめず自分の運を信じて歩みつづけることが大事だと私は思います。そして、医師から初めて告げられた余命が4年。そう、今年なのです。その後、転移が分かり余命半年を宣告されるのですが、それを乗り越え今ここに生きている私がいるのです。節目の年、なにか妙に気になる年、それが今年なのです。


嫌な予感


 昨年の暮れに肺炎を併発しました。CRP数値の値が上昇し肺炎の疑いがあると主治医から告げられました。体内のどこかで炎症があると上がる言われるCRP数値。年末のここに来てのハイレベルな値は「抗がん剤による簡易性肺炎を併発したのかも分からないですね」と主治医の言葉。

 CT検査の結果、見えてきたのはガン細胞が増幅し肺の末梢気管を塞いでいるとのこと。
その先に酸素が供給されず炎症を起こしているとの医師の診断でした。とりあえずは抗がん剤スチバーガの中止、通常ならば入院していただき様子を見るのですが、あなたは仕事を休めないとおっしゃる。それでは抗生剤にて炎症を抑えることで経過を見ていくことにしますと医師は言われました。私のわがままでしょうか?苦しくとも今年の仕事をやり遂げたいと思いが強かったのです。
 

 肺炎


 私の叔母の命をもって行った病。
風邪をこじらせ入院してた叔母が「あっという間に亡くなった叔母」肺炎にはとても怖い印象があります。坂道を転げ落ちるように悪くなり、そのまま逝ってしまうイメージが頭を駆けめぐる。「今年もつのか?わたし」そんなことばかり考えるようになりました。私の運のサイクルは悪い方へと回りだしたのかもしれない。抗がん剤の効果もなく気管に浸潤したガン細胞。医師はこのまま効果が見込めなければ、別の手法を考えなくてはと私を見つめます。とりあえずは熱が出たらすぐに病院にくること、息苦しくてもおなじですよ。医師の言葉を胸に病院を後にしました。

 幸いにも最後の検診でCRPの数値が下がりました。これなら大丈夫ですよと主治医の言葉にうなずく私。これで仕事納めまでいけると一安心です。しかし、正月の間に熱や息苦しさを覚えたら迷わず病院に来てくださいと約束させられました。白い影はまだあるのですからと。抗がん剤も再開しガン細胞が小さくなることを祈りつつ昨年の最後の検診を無事に終えたのです。


2018年

 秋の始まりに始めた新たな抗がん剤。未だ効果があるのか?ないのか?はっきりしません。おまけに肺炎まで併発し心に緊張が走った2017年の暮れ。明けて正月。のんびりと過ごしている私がいます。人生は不思議なもの悪いこともあれば良いこともある。あちらにぶれ、こちらにぶれ、おぼつかない足取りでフラフラと今年も歩んでいく私です。

「苦しみは逃げたりせず、同化することで和らぐ」

 そうです。まさに「ガンを友に生きる」ガンを友に長い歩みをつづけていければいいと思う私です。そうしている間に新たなガンの治療法、新たな抗がん剤がきっと出てくるでしょう。「ながらCM]に励まさながら、今年もガン治療と仕事の両立をつづける私です。



2018年 1月 元旦 サイト運営者

2017年12月12日火曜日

遠隔転移と言われれば




 寒さ厳しくなるなか、いかがお過ごしですか。
   風邪など召さぬようお身体ご自愛ください。

 ガン治療と仕事の両立を目指し、艱難奮闘している私。
新たな抗がん剤に希望をもち、副作用の苦しさと闘う日々です。休薬期間も終わり、抗がん剤の投与を再開しました。今回、副作用は軽減されるのか?仕事への影響はないのか?不安な心のなか、足もとを確かめながら歩んでいます。

遠隔転移


 ガンを罹患してから初めて目にした言葉。
「ガン細胞が最初にできたガンの病巣から離れた臓器やリンパ節に転移することを「遠隔転移」と言うそうです。「遠隔転移」したガンは根治は難しく、ガンの進行を抑えることに治療の目的は移っていくそうです」と言う内容のことが書かれていました。

そうなんだ。「ショック」でした。

 私も医師からガン細胞が転移したと言われました。
しかし、「遠隔転移」とは言われませんでした。この記事を目にして、私の場合にあてはめるとやはり、私も「遠隔転移」だと思われるのです。肺やリンパ節、骨などに転移したガン細胞。特にリンパ節に転移したガン細胞で首筋あたりが腫れあがり、物を飲み込むのも息をするのも苦しくなり酸素吸引を余儀なくされたことを思い出します。

 それからしばらくし、抗がん剤ネクサバールが効果を表すわけです。それまでには3ヵ月ほどかかり、一時は危ないところまで追い込まれていた私に光が差しだしたのです。それから長い月日が過ぎ、現在は新たな抗がん剤スチバーガを服用し自分に合った薬の量を模索しているところです。


 寛解は無理ならば


 身体のなかからガン細胞が消えた状態を指す「寛解」と言う言葉。それを目指し頑張ってきたのですが、またも落ち込む自分がいます。今回、変えた抗がん剤がどれほどの効果を表すのか?日に日におちていく体力、副作用で手足が上手く動かないなか仕事をつづけていく厳しさに心が折れそうな時もあり、理想とはほど遠い私がいるのです。

 抗がん剤という毒を体に入れる、ガン細胞にも効果は見られるのでしょうが正常な細胞まで痛めてしまう抗がん剤の恐ろしさに治療からの離脱も頭をよぎるこの頃、再発する前に一度ガンが身体から消えた時期を思い出します。あのまま根治していれば、今こんなに苦しむことは無かったろうにと無いものねだりの私です。

 先日、緩和ケアのスタッフの方とお話し、今の現状についてご意見を伺いました。
新たな抗がん剤に効果が見込めると医師に言われたことそして、「寛解まで持っていけたらいいよね」と言うようなことをお話ししましたが、あの笑顔の裏に隠された厳しい現実は教えてはもらえなかったようです。あの人の優しさなのか?それとも私の心が折れるのを心配してのことなのか?分かりませんが、多くの人たちがガン治療をあきらめていく時期と重なっているのかもしれません。


 年末のあわただしさのなか


 今年もあと少し、昨年よりは成長した私がいるのかな?
ガンを罹患してから4年目となる2018年。来年こそ素晴らしいことが私に起こりそうな予感?毎年そう思いながら年末を迎えています。一時は余命半年と宣告され、「やり残したことや会いたい人がいれば今のうちにと」言われた時期を生き延びて今年も年末を迎えることができた私。「寛解が無理なら誰より長く生きてやれ」と自分を鼓舞すればいいだけだ!そう思うことにする。何よりも自分のためにそうするべきなのです。「自分ファースト」でこれからも永遠とつづく「ガンを友に生きる」ためにも。

 テレビから聞こえる「ながらワーカー」と言う言葉。最近よく流れていますね。がん治療しながら働く時代へと元気が出るCMです。私ひとりじゃない、たくさんの方々が同じような苦しみに押しつぶされそうになりながらも頑張っている。最近目につきだしたこのCMに勇気をもらう私です。




最後に・・・

 私のブログを閲覧されている方からメールをいただきました。
スチバーガの対処法が記載してあり大変参考になりました。嬉しいことです。同じ仲間が助け合い、ガンと言う病に打ち勝つために頑張っている。ガン患者さんが連携し少しでも多くの方が心安らぐことができれば素晴らしいこと。

 二人にひとりがガンに罹患する時代だからこそ必要じゃないでしょうか。

 これから超高齢社会になりガンに罹患される方々もますます増えていく日本。高齢者のガン治療をどうするのか?社会にとって大きな問題ですね。何もしないという選択も増えてきているそうです。抗がん剤によりQOLが下がり寝たきりになるかもしれないと延命治療をしないという考え方です。

 コマツの元社長の生前葬の話題が紙面に掲載されていました。自分らしく最後まで自分らしく死を迎えるために。生きている間に縁ある人たちに感謝の気持ちを表すため、考えられたことなのですね。自然のまま、あるがままの自分でいるためにガンに罹患しても何もしないという考え方は、高齢者のガン罹患患者のなかにどんどん広がりをみせるのではないでしょうか?

ガンを友に生きるために


サイト運営者
 


2017年12月6日水曜日

希望



穏やかな時の流れ


 紅葉も終わりを告げ、街は師走の顔をみせはじめました。
ピーンと張りつめた寒さのなか、一年で最も忙しい月の始まりです。
あっという間に過ぎ行く1年、人生に例えるなら
 
   「春に芽生え夏に育つ、そして秋に成熟し冬に枯れて土に帰する」

輪廻転生とゆう考え方あり、人も自然のはぐくみの歯車のひとつ。いにしえから延々とつづいてきた生き死に、私もまた組み込まれていくのでしょう。そして、新たな命の芽生えのなか、世界のどこかで生まれ変わった私がいるのかもしれません?


 寒さが厳しくなっていくなか、一瞬の輝きを放つ木々たちの色の競演も終わりました。
みなさん、今年の紅葉はいかがでしたか?もみじや銀杏、桜など赤や黄色の景色なかに包まれ素晴らしい時を過ごせたと思います。
そして、今年も見事な木々たちに出会えたこと感謝、感謝。

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つづけることの意味


 ガン治療と仕事のはざまで心が揺れ動く日々。
治療では新たな抗がん剤「スチバーガ」服用し、副作用を克服できるかを探りながら医師の指示に従い「寛解」を目指します。仕事では会社の理解を得ながら自分自身、できる業務を遂行していく。決して無理をせずに。そして、上司に身体の状態を報告し、翌週の業務内容を決めていく。このサイクルで一週間を過ごしています。

 体調管理が今の自分のもっとも大事な仕事の一つになりました。

 上司には隠し事はせず、ありのままを報告する。
どの作業が辛いとか、どの作業が身体に負担にならずつづけて行けるのか。また、今の治療の進行具合や今後の見通しなどを話し合っています。抗がん剤の副作用が強く歩くのもままならなかった時は大変迷惑をかけました。しかし、常日頃からコミュニケーションをとっていればこそ、どんな時も対応してくれるのです。恵まれた環境のなか、仕事をつづけていくにはとても大事なことだと思います。もしも、自分が上司の立場だったらを常に考え行動する。素直な心で同僚たちにも助けてもらいながら仕事をつづけていく。

 「あつかましいくらい」が丁度いいのかもしれません。

今後もガン治療と仕事のために会社とのコミュニケーションはとても大事なことだと思っています。「自分一人のちからではどうにもならない事ってありますものね」人に頼る、そんな自分もありですよ! みなさん。


働き方改革(がん対策基本法)


 世間の関心が高まりを見せ、ガン患者も安心して働ける社会の構築に向けた動きが進んできました。ありがたいことです。同じように働く仲間たちの連携も進んでいると聞いています。一人ではない。そう思えることで生きていける。あきらめず、逃げださず、投げ出さず。これからも世間の関心が薄れず、いつの日か「この病がそれほど怖くない病気」と言われる日まで頑張っていきたいと思っています。

 新たな抗がん剤も、身体になじんできたようです。
一時は非常に苦しみましたが、人間の生きる力はたくましく麻薬鎮痛剤でやり過ごせるまでになり、目指す「ガン細胞の消滅」まで一進一退を繰り返しながら私はこの先も歩みつづけるのです。





そして・・・


 そんな中、ネットである記事を見かけました。
「ガン細胞の遠隔転移」はじめて目にする言葉、どうゆうものかと読みつづけていくうちに私の心は悲しみの沼へとに突き落とされるのです。

それは次回の記事にてお話しします。


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