2017年7月13日木曜日

新たなる選択

人は死ぬために 生きていくのか?
生きていく先に 死があるのか?
「解」などない
その日 その日を ただ 一生懸命 生きるのみ。
「艱苦奮闘」


こんにちは
今年も残り半年となりました。
月日の過ぎるのは早く、良くも悪くもただ、毎日を歩んでいくだけです。

 月1回の検診で、抗がん剤の変更を先生から提案されました。
今の抗がん剤が耐性になりつつあり、新たなアプローチを試みたいとのこと。
ガン治療と仕事の両立を目指し1年余り、いろいろな壁を乗り越えながら歩んできましたが、また、新たな壁を乗り越えなければなりません。

 現状は辛くとも、何とか仕事をこなせている私、抗がん剤を変えるという事は一から新しい薬と向き合わなければなりません。
10日ほどの入院措置により副作用がどれほど強く表れるのかを観察し、抗がん剤の効果を見極めることが目的。

 抗がん剤が合わなければ、副作用が強く表れれば仕事への復帰も危ぶまれる。
正直、迷います。

 「入院している間の生活の糧はどうするのか?」

 「その先、会社は理解を示してくれて仕事に戻れるのか?」

いろんな考えが頭を巡ります。
そして、いつも思うのです。「どうして?こんなことになってしまったんだろう」と。

現状で悪くなるまで、今の抗がん剤をつづけるのか?それとも新たな抗がん剤で完全寛解を目指していくのか?

 家族や会社とも相談し、答えを出さなければならない。

 不思議ですね、いつの間にか、ガンが永遠におとなしくしてくれると思い込んでいた私。しかし、現実は少しづつ癌細胞は大きくなり、やがて仕事などできなくなっていくのですね。辛い現実です。

 こんな時に頼りになるのは緩和ケアのスタッフたち、多くのガン患者さんを診てきた経験から最善の答えと導いてくれるのではないでしょうか。






 思えば、緩和ケアのスタッフの皆さんにはガン治療のいろんな岐路で私を最善の道へと導いてくれました。
余命半年と医師に宣告されたときなどは親身になって相談にのっていただきました。
手を握りながら優しい眼差しで「頑張っていきましょう」と言ってくれた看護師さん。
「なんでも言ってくださいよ」と私や妻に寄り添ってくれる。
何気ない会話から信頼が生まれていき、私はガンと戦っていけるのです。

 セカンドオピニオンを私は行使していませんが、信頼できる緩和ケアのスタッフの皆さんにお会いできたからですね。
私は恵まれているような気がしています。

 医師に言いにくいことなども、緩和ケアのスタッフの皆さんには話せる、仕事のこと家庭のこと残された時間をどう生きればいいのか?たくさんの悩み、疑問に答えてくれた緩和ケアのスタッフの皆さん。
感謝しています。
今回の抗がん剤の変更についても緩和ケアのスタッフの皆さんに相談にのってもらおうと思っています。

  「緩和ケア」この言葉の意味を理解したのは、つい最近のような気がします。
最初は死にいく患者さんをただ、見守るだけの人たちと認識していましたが、実際にお会いし、お話をするうちにわたし達ガン患者に親身になって寄り添ってくれる、大変意義があるお仕事だと思うようになりました。

 私の妻の心配までしてくれ、妻も大変助かったと言っております。
ガン患者本人や家族までもケアしてくれる、私にとっては頼りになる人たちです。

 やがて迎えるその時まで私たちに寄り添い、励ましてくれる緩和ケアのスタッフの皆さん。どうぞ、その日までよろしくお願いしますね。

 ガンを罹患し、医師や緩和ケアのスタッフ、治療方針など疑問があればセカンドオピニオンを行使すればいいと思う、自分が心から信頼できる先生や緩和ケアのスタッフたちにめぐり会うまで、セカンドオピニオン、サードオピニオンと何回も病院を変えるのは大切なことだと私は思います。

 一度きりの命。その大切な命をゆだねるのですから、納得がいくまで行使すればいいと思います。
幸い、私は一度でめぐり会えましたが、「他人から見るともっといい病院がある」のでは?と思われているかもしれないですね。

 しかし、大切なのは「自分自身が納得できているのか?」が大事なことだと思います。
ひとりひとりの病状も置かれた環境も違います、右へ習えではなく心から信頼できる医師や緩和ケアのスタッフにめぐり会えるかが、私たちの今後に大きく作用するのだと思います。

 もし、同じガン患者のみなさんが、病院に対して疑問や不安があるならば、セカンドオピニオンを行使することをお勧めします。

 長々と書きましたが、やはり、「ガンは命をもっていく怖い病」やがて旅立つ日まで自分が納得した治療を受け、残りの時間を穏やかに過ごし旅立っていきたいと思っている、今日この頃です。


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