2017年8月15日火曜日

笑顔が一番の抗がん剤


悩むよりは行動する そして笑うのです!





 大暑も過ぎ猛暑の中、仕事が日に日に厳しさを増す。
立っていられなくなるほどふらつく体にモルヒネを服用しやり過ごす。
こんなことがいつまでつづくのでしょうか?明らかに体の限界が近づいている。
そう感じるこの頃の私。

 ガンを罹患し早3年が過ぎようとする中、仕事ができるまで回復しましたが、抗がん剤の効果が薄れてきているのかなと感じています。
肺や骨に転移したガン細胞が少しづつ増殖している。
前回掲載した通り、新たな抗がん剤に変更を余儀なくされそうです。

 京都は祇園祭で盛り上がり、五山の送り火へと移りい行く。
今年が見納めになるのでは?と久しぶりの宵山見物へと繰り出した私。
見事に飾られた鉾や山に感慨しきり、来年もと願わずにはいられませんでした。





通り過ぎる人たち、この中にもガンで苦しんでおられる方もきっとおられる。
そう思いながら人ごみのなか歩くわたし。
「疫病退散」「ガン退散」と心で唱えながら家路に着く寂しさです。

ある日の診察室


 10日ほどの入院で済むと医師は言います。
しかし、抗がん剤の副作用次第ではそれ以上の入院があるのかもしれない?
生活は?仕事は?お金は?いろんな思いが頭を駆けめぐる。
最も大きな問題は会社がこの先も雇用してくれるのか?とゆうこと。
少しづつの増殖ならいけるところまで、身体が動く限り、今の現状でガン治療と仕事の両立を進めるのもいいかもしれない。
モルヒネに頼る身であるが、うまく使えばです。
そう話すと医師は首を振り、ガン細胞が小さいうちに叩くことを勧めるのです。
現状はガンの増殖を緩やかにしているだけとグラフを用いて説明してくれる。
 「そうなんだ」とうなずくしかない私。
現実はとても厳しのです。

 しばしのお盆休み。


 この先の自分の進む道を考えるにはいい機会。
新たな抗がん剤を使い「寛解」を目指し頑張るのも良し、今の現状を維持しながら進むのも良し、揺れ動く心。
しかし、いつか来る身体が動かなくなり、寝たきりへとなるわが身を思う時に家族はわたしが亡くなった後どう生きて行くのだろうか?
そのことを考えると夜も眠れませんが「なるようになるさ」とやけっぱち。

 思えば昨年のお盆は職場復帰に向けて歩みだしていました。
同僚へ連絡を取り会社の雰囲気をさぐり、復帰してもやっていけるのかを考えていた。
生活があるから働かねばならない、家族がいる、愛しい子がいる、困難を希望へと変えるための情報収集。
そして決断、上司に連絡し復帰に向けたアプローチを始めます。
幸いにも雇用してくれるとのことでしたが、今日に至るまでいろんなことがありました。

 気持ちは前向きなのに身体が思うように動かない。
次第に同僚たちの目も厳しさをます、もちろん上司もパワハラめいた言葉をわたしに投げかけるようになりました。

 人間関係の崩壊?うつ?

心が折れそうな日々のなか、頑張るしか選択肢はない。

 「どうして?」

二人にひとりが罹患する癌、その一人になってしまったんだろう?


 昨年の終戦記念日に見た「日本の一番長い日」が心に深くきざまれています。
若くしてお国のため、天皇陛下のためにとクーデターを模索する将校たち。
全ては自分の責任と腹をさばいた陸軍大臣、聖断を受け苦悩する姿に時代の恐ろしさを感じました。
全ての人たちが時代にほんろうされていく、そんな時代も確かにあった日本。
自ら命を絶つ思いはどんなに苦しいものなんだろうか?
その苦しさに比べれば、私はまだ生きている、希望もある、抗がん剤の効果なく死んでいく人たちも多くいる中、私はまだ甘えているのかもしれません。

 「悩む前にまず行動すること」

 誰の言葉だったか忘れましたがこの言葉が私の背中を押してくれそうです。
結果は結果、どう自分が歩んだかが大事だと思うことで気持ちが少し楽になります。

 明日は大文字の送り火。
少し弱気になった自分の心も送り火にのせて送ろう。
まだまだ時間はある、ガンで多くの方が逝った夏も終わろうとしています。
小林麻央さんはじめ渡瀬さん野際さんとステキな方たちがお亡くなりになりました。
有名人じゃないけれども私もガンと戦っている。
いや、友として歩んでいく。
希望があればそれに乗っかることも良しとして、お盆明けから気持ちをリセット。

 「スイッチを入れろわたし」

 どんな薬よりも笑うことが一番。
笑顔で日々過ごしていこう、家族のため、自分を支えてくれる多くの人達のために。
そして何より自分自身のために笑って生きていく。

ガンを友に生きていく。



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