紅葉のように

色とりどりに染まる紅葉

突然の癌宣告から2年余り。
職場復帰までの道のりを考えてみました。

病院の診察日に思い、素晴らしい先生方や看護師さん

特に緩和ケアのスタッフの皆さんに感謝の気持ちを新たにしました。

いろんな悩みを真剣に聞いてくれる仲間ですよね。

　私は恵まれています。

職場復帰を果たし、抗がん剤を服用しながらの仕事は

正直きつい、時にはくじけそうになりながらも自分のため

守るべき家族のために日々働いています。

　同じ境遇にある皆さんも頑張っていると医師から聞きます、

いろんな方が癌と闘いながらも、目的を持って日々励んでおられると

聞き、頭が下がる思いです。

私の考えの甘さに、改めて気づかされる大事な診察日でも

あります。

2年前

　突然倒れたあの日から、癌との闘いが始まりました。

それまでは癌なんて他人事、自由気ままに身体のことなど

気にもせず、過ごしてきた私に何かの戒めか癌宣告を受けました。

　それから、いろんな人たちと関わりながら今、自分が生きていけると

実感しています。

人は決して一人では生きていけない。

そんな当たり前のことも忘れていた私でした。

　いろんな話を診察日にします。

仕事や家族、もちろん身体の状態などつつみ隠さず話します。

職場復帰をしてからの私の業務の話、倒れる以前の状態で

働いて行けると思っていましたが、そんなに甘くないことを気づき

現実の厳しさを相談しました。

　職場での私の立ち位置や仕事の内容、会社の癌患者の理解度など

業務が終わり帰宅の途に就くときの身体の痛みなどいろんな話を

先生に聞いてもらい改善策を探します。

　そんな方は沢山おられますよと先生のアドバイスが私の心を癒してくれる

大切な診察日です。

そんな私のために真剣に改善策を考えてくれる先生は癌と闘うためには

無くてはならない存在ですよね。

感謝、感謝です。

　癌患者の多くの体験談を聞き、勇気をもらった私は明日からの仕事に対して

頑張っていけるような気がしています。

新たに処方された薬が効けばいいのですが？

それはこれから！

　まずは気持ちで負けないことが大切だと感じました。

腫瘍マーカーの値も安定している状態なので抗がん剤で癌細胞を

今のところコントロールできています。

あとは副作用との闘いと、会社の理解を獲得するために自分に

何ができるか？どうかを考える日々です。

余命宣告からここまで戻ってこれたことに感謝しながら、焦らず毎日を

過ごしていきたいですね。

心の診察

　診察が終わり、ふと、モミジを見たくなり観光地に足を延ばしました。

多くの方が平日にもかかわらずいらしゃいます。

インバウンド効果か？外国人の方が目立ちます。

　楽しそうにあちらこちらの紅葉を写真におさめられていました。

家族づれや恋人同士かカップルの姿も多いですね。

心の癒しを求めてモミジを眺め考えます。

色とりどりに染まる紅葉、私は何色に今染まっているのかな？

　桜が美しい命が輝く春の色？

　青葉が眩しく、力強く生きている皐月の色？

　母なる海が穏やかに。
　そして、これ以上はない太陽が燃える夏の色？

　いろんな色に染まりながら生きてきた散りぎわに
　鮮やかに燃える　秋の色？

　そして散っていき白の世界に抱かれる冬の色？

人生は色とりどりの四季と同じですよね。

私は今どのあたりかな？冬の手前のような気がします。

いろんな色に染まり、最後の輝きを放つモミジのように今はいる。

I won illness  病気に勝！

　命が終わる？そんな宣告から生き延びた私。

この先もいろんなことが待ち受けているでしょう。

それも人生、すべて飲み込み生きていく。

癌が治る病になる日まで、そう普通の病気になる日まで？

生きていく。

　抗がん剤もめまぐるしく発展していくなか、すべての癌患者に

朗報が届くその日まで！

癌に負けない、人生を楽しみながら生きていきます。

困難さえも楽しみながら。

人生は四季のようなもの。

　命が芽生える春。

　若葉が生き生きと輝く青春の時。

　燃えるような暑さの中、人生の最も輝く夏のように。

　そして、いろんな色に染まりながら最後の輝きを放つ老年期の秋。

　静かに迎える死を待つ冬のように清楚な色の白い世界の冬。

　長いようで短いそれが人生。

いろんな出来事があるけれども、授かった命を大切にしながら

何かの導きに従いながら生きていけたらいいですね。

私はまだ人生の途中下車はしないつもりです。

I won illness　～癌と共に～

　2年余りの闘病記です。

これから歩む癌との闘いをブログに掲載していきたいと思っています。

再発のリスクを抱えながら、職場での出来事や医療現場の事など。

私を支えてくれるすべての人に感謝しながら。

これからも、よろしくお願いします。

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