2016年の終わりに

人生最大の危機　２０１５年

　今年も半月あまり
２０１６年に思い、今、こうして生きているのが嘘のように思えます。
癌が改善し、職場復帰まで長い道のりでしたが
見えない力の導きでこうして生きています。

　思えば２０１５年に訪れた人生で最も過酷な宣告と言えるのでしょうか？
癌宣告から余命宣告。
誰か？
会いたい人がいれば、今のうちにと言った医師の言葉が
忘れられません。

　一度は消えた癌細胞の再発と転移。　
抗がん剤が効かない中、死を覚悟した私でした。
何が良かったのか？わかりませんが
突然、抗がん剤が効き始め病状が改善していきました。
しかし、それに伴う副作用に苦しみながら
２０１６年の今、私は生きています。

奇跡？運？

　先日、先生がおっしゃった言葉。
突然倒れ、救急搬送された病院が良かったこと。
手術をしてくださった医師が良かったこと。
倒れる際に車を運転していなかったことなどいろんな事柄が
重なり今、生かされている自分がいる。

　そして、こんなに抗がん剤が効く患者さんも珍しいと言われたほど

効き出した抗がん剤。
運が良かったの一言でかたずけていいのでしょうか？
何かのきっかけがあったはずです。

　たまたま薬を飲まなかったこと？
　家族と揉めた死への準備？
　いい加減な自分の性格？
　なるようになるさと身をゆだねたこと？

確かなことはわかりませんが、気持ちが変わったことが大きな要因
だったのではないかと思っています。

病は気から

　先達たちの知恵。
昔からあるこの言葉がすべて。
その気持ちを動かしたのは周りの支えがあったから。
家族や仲間たち、その中でも緩和ケアのスタッフのみなさんのおかげ。
初めて対面したときに交わした握手の暖かさを私は忘れません。

　路頭に迷ったような心に差した一筋の光。
自分のことのように心配してくれた看護師さん。
何でも言える環境がわたしの心を元気にしてくれた。
決してあきらめてはいけないと励ましてくれた微笑み。
そうなんですね、心の内を何でも言えたことが大きかったと
今、思っています。

　同じような境遇のみなさん。

何でも言える方々がいますか？
いれば大丈夫。
癌と闘っていけます。
あきらめないでくださいね。

　抗がん剤によって癌を抑え込んでいますが、いつ？
暴れだすかわかりません。
しかし、その日は確実に来るでしょう。

　でも心配はしていません。

何でも言える緩和ケアのスタッフたちが私にはついている。

信頼できる医師もいる。

　闘いが始まるのは２０１７年、来年かも？知れません。
職場復帰までこぎつけ忙しく日々を送っている私ですが。
その時はやはり来るのでしょう。

経験が最大の武器になる

　２０１５年、人生最大の危機が私に訪れました。
半年の命と医師に言われた絶望の時から始まった癌との闘い。
次に来る再発のリスクに立ち向かい落ち着いていられるのは
多くの経験をしてきたおかげですよね。
悪いことなどない、きっと役立つときがくる。
経験とはそうゆうものだと思います。

人生における最大の貯蓄ですよね。

　歴史に学ぶと言いますが、私たちも数多くの経験を重ね

生きてきました。

何か予期せぬことが起こっても、落ち着いて考えてみませんか？

生きてきた中に同じような場面はなかったでしょうか？

静かにそして、深く考えてみてください。

　病気だけではありません。

仕事や家庭のなかにも予期せぬことが起こりますよね。

解決する力は自分の経験値。

悪いことも良いことも経験してきた自分。

どうやって？切り抜けてきたか

答えは？

生きてきた中にあるはずです。

　しかし、どうしても解決策が見つからない時には他人の力を借りればいい。

信頼できる仲間や年長者の経験を借りればいい。

親御さんでもいい。

親族のなかにも経験を重ねた方々がおられるはずです。

解決策がきっと見つかるはずです。

支え、支えられて人は生きていることを忘れずに。

時には誰かに助けを求めればいいんです。

自分一人で悩まずに。

　わたしもたくさんの経験を重ねながら生きてきました。

この先、どんな困難が待っていようとも大丈夫。

解決策は見つかるはずです。

緩和ケアのスタッフや先生、多くの仲間たちと
やがて来る癌の再発と闘うつもりです。
I won illness　がんに勝つまで、決してあきらめない。

　最後に一つ気になるお話があります。

経験が物事を解決する力があると書きましたが、
病院の医師も数々の経験を積み重ねておられますよね。
最初の癌宣告の時に言われた言葉。

　この症状では長くて１０年、だいたい４年がいいところですね。
死ぬまで４年と経験をもとに言われた言葉を思い出します。
その４年まで、もう少し。
それまでに自分にできることは？
何なんだろう。

２０１７年はどんな年になるのでしょうか？


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