2017年4月7日金曜日

耐性


 冬の終わり。


 色とりどりと咲き始めた花たち。
 鳥のさえずりが私に囁きかける、春が来たよと歌っている。
 厚手のコートを脱ぎ捨てた人たちも、どことなく楽しそう。
 わたしの心にも「希望」という春が訪れる。


また、今年も咲き始めた桜の花に微笑みながら足取りも軽く仕事へと向かう私。
癌治療と仕事の両立を目指しながら、歩んでいく長い旅です。




 
 みなさん、いかがお過ごしですか?
すっかり暖かくなった陽気にこころ踊る日々がつづきますね。
真新しいスーツに身を包み、足取りも軽く歩く若者たちを眺めながら羨ましく感じるのは私だけでしょうか?

 ガンを羅患してから3度目の春。
何故に私がガンに罹ってしまうのかと思い苦しんだ日々。
春の訪れがそんな心を癒してくれます。
抗がん剤の副作用で手足が痛みながら,苦しかった冬をどうにか乗り越えてきた私。
暖かな陽射しが少し痛みを和らげてくれます。

 モルヒネの量を微妙に調整しながら「癌を友に生きる」をつづけていく私。
適切な量が見え始めた矢先に癌が少し暴れ出しました。
生きるものすべてが目覚める春、癌細胞も例外なく目覚めてしまったのか?
腫瘍マーカーの数値が上昇し、「いよいよ抗がん剤を変える時期が来たのかもしれない」と思う私です。
「耐性」と言われる抗がん剤の効果が薄れていく症状。
どんな病気にも起こること?
ながく使う薬に身体が慣れてしまうのですね。
わが友「ガンも生きるのに必死」抗がん剤の攻撃を乗り越えてしまったのです。

 新たな抗がん剤を試してみますか? 医師の問いかけに心が揺れる私。
こんなにも効果が出る人は珍しいと医師も驚くほど効果がでた抗がん剤でしたが、「効果もここまで」次のステップへと進む癌治療の難しさですね。

 癌をコントロールできなくなり、少しづつ大きくなっていく癌細胞。
このままでは時間が戻ってしまう、あの苦しかったときに。
決断する時が訪れました。
どんな副作用が出るのか? 痛みは?
新たなリスクに挑戦です。

「やるぞ!癌に負けるな、あきらめるな」ですね。




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